成長ホルモン分泌不全性低身長症の原因について
成長ホルモン分泌不全性低身長症は、大きく分けた場合、その原因が不明な特発性のもの と、基礎疾患が原因の器質性のもの 、さらに極少数ですが遺伝性のものがあります。
90%以上が「特発性成長ホルモン分泌不全性低身長症」
成長ホルモン分泌不全性低身長症では、その90%以上が原因が分からない特発性のものです。
出生時はほぼ平均身長で、1歳前後から身長が低めとなり、年を経るごとに平均身長との差が大きくなるのが特徴です。
現在考えられることは、出産時からすでに脳下垂体に異常があって、これが原因で成長ホルモンが不足していると推定されていますが、これについてもいまだ原因がわかっていません。
またこのなかには、骨盤位分娩とか仮死などの分娩障害が原因ではないかと推測できるものも含まれます。
器質性成長ホルモン分泌不全性低身長症
基礎疾患が原因で、成長ホルモンの分泌不全があるものを「器質性成長ホルモン分泌不全性低身長症」といいます。
これには、口蓋、口唇裂など正中線上に奇形がある場合、脳下垂体が形成されていない下垂体無形成、脳下垂体が小さい下垂体低形成、そして全前脳症など先天的なものと、後天的なものの代表では、脳腫瘍、 または髄膜炎にかかったことによる脳下垂体の損傷などがあります。
遺伝性成長ホルモン分泌不全性低身長症
これは、遺伝的に成長ホルモン分泌が低下しているもので非常に希な疾患で、成長ホルモンの遺伝子が欠損して、成長ホルモンが全く分泌されないケースもあります。
成長曲線は特発性と同じように1歳くらいから落ちてきますが、その低下率が極端であることが特徴です。
まずは早急に検査を!
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