伸長のメカニズムを知ることが大切
多くの親御さんが「自分たちの背は標準だから、伸びないことはないだろう」というように、伸長に関するメカニズムを知らずに、尚且つあまり深刻に考えていないのがほとんどなのではないでしょうか?
逆に両親が背が低いから、子供も低いのは仕方ないと諦めているケースもあるでしょうね。たしかに遺伝的要素も「0」ではありませんから、そう思うのは仕方がないかもしれません。
子供の背が伸びない場合、その原因はいろいろ考えられますが、子供の身長の伸びには規則性があるのに、それを知らないで誤った育ち方、いわゆる親と同じ生活習慣が背が伸びない原因になっているケースもあるそうです。
結果的に背が伸びなかった場合、遺伝を原因としてとらえてしまい、伸びを阻害しているかもしれない原因が存在することを知らないということは、子供はもちろんですが親にとっても不幸なことです。
子供の身長が伸びない大きな原因
子供の背が伸びない原因として、成長ホルモン分泌不全性低身長症やターナー症候群などの特殊な病気以外では、大きく分けると以下のようなことが考えられます。
幼少時の栄養不足
最終身長にも大きな影響を与える可能性が一番高いケースで、
- 乳幼児期において、ミルクを飲んでもすぐに吐いてしまう。
- 離乳食をあまり食べていない。
- 重い病気にかかった。
- アレルギーなどで、食事制限をされていた。
などが原因で、乳幼児期の栄養状態が極めて悪い場合、これが原因で成長が遅くなってしまい、背が伸びる時期に伸びないということがあるそうです。このまま幼稚園に入学すると、やはり他の園児よりも背が低く、最終的な身長も低いままになってしまうケースが多いようです。
小食になる原因として考えられること
子供自身の食べる本能が強くない場合や、野菜など子供が嫌がる食べ物を無理に食べさせてしまうことで、全く食べなくなってしまうケース。
また激しい運動をすることで、疲れきってしまい食事を摂るよりも眠ってしまう場合も必要量の食事を摂取しなくなる原因となりますので、そこは親御さんの気遣いにかかっています。
小学生の時期の小食
何かの原因で、食欲が少なくあまり量を食べれないケースです。
思春期前までにそれなりに背の伸びがありますが、小食なために必要十分な栄養が摂取できずに、ほかの子供の身長に追いつけず、背が低いまま最終身長が決まってしまいます。
成長ホルモンの分泌不足
乳児期において十分な食事を摂っていて、成長もほかの子供と変わらないのに、そのあとの背の伸びが悪く思春期にも急激な身長の伸びが見られないケースは、成長ホルモンは分泌されていても、その量が不足していることが考えられます。
成長ホルモンへの反応不足
乳幼児期の体格も標準的で、それから小学生の時期にかけて食欲も普通に通にあり、思春期の時期も平均的で成長ホルモンの分泌も正常であるにもかかわらず、成長期における、骨を伸ばす骨髄線が成長ホルモンの反応を受けにくくなっているケースで、これはごく稀な症状でもあるそうです。
成長期における過度なダイエット
最近は特に小中学生の女の子に見られるのですが、何かの原因で急激なダイエットに取り組んでしまうケースがあり、順調に背が伸びていたのにかかわらず、ダイエットが原因で伸びが止まってしまう場合があります。
これについても親御さんは十分管理する必要がありますね。
早くに思春期を迎えてしまう
これについては、思春期と身長の関係でも説明しましたが、小学生の中頃までは順調に背が伸びていても、日本人の平均よりも早くに思春期を迎えることで中学生以降の伸びが小さくなってしまうケースです。
ストレスや夜更かしなどの生活習慣の乱れ
子供にとっては、ストレスや夜更かし、夜食癖などが成長ホルモンの分泌を阻害する原因にもなっているそうです。
近年は特に多くなる傾向にあるようですが、家庭における夫婦の不仲や、ゲームや勉強による就寝時間の遅れは、子供の成長を阻害する大きな原因になっていることを知る親御さんも少ないのではないでしょうか?