思春期を迎える時期には個人差がある
思春期を迎える時期についてはかなりの個人差があるようです。また思春期を早く迎える人は「早熟、オマセ」、遅い人は「オクテ」とかいわれたりしますね。
思春期を迎えるまでの時期を「前思春期」とよびますが、男子で4〜11歳くらい、女子で4〜9歳くらいまでをいいます。
この前思春期に背が高い子供ほど思春期を早く迎える傾向があり、前思春期の背が低い子供は遅く迎える傾向があるそうです。
このとき前思春期の身長が同じならば、思春期を迎えるのが早い子供ほど、最終身長が低くなり、逆の場合は高くなるということです。
いわゆる早熟の人は大人っぽいとか、オクテの人は子供っぽいというイメージを持ちますが、思春期を早く迎えてしまう「オマセ」な人ほどもともと大きい傾向があり、オクテのひとは小柄な傾向があるということです。こと身長に関して言えば、思春期を境に、身長の差がほとんどなくなってしまうのは、このためであるようです。
思春期がスタートするのは、男子の平均が11歳半、女子が10歳くらいということで、女子のほうが1年半くらい早く思春期を迎えることになりますから、これも一般的に女の子のほうがオマセであるといわれる一因かもしれませんね。
そんな中でも、男子が8歳未満、女子で7歳未満など思春期が極端に早く来てしまう場合、「思春期早発症」という病気の可能性があります。この場合は思春期を遅らせるような治療が必要になります。
また低身長の子供でも、男子で9歳未満、女子で8歳未満に思春期が来てしまう場合も「思春期早発症」と考えられるそうです。
思春期の時期は予測できる?
思春期を迎える時期を、私たちで予測することはできませんが、低身長などで専門医の診断を受けている場合、専門医が骨年齢をきちんと把握していれば、思春期の時期はある程度予測できるようです。
それならば、子供の背が平均よりもかなり低い場合は、治療の対象にならなくても、きちんと専門医の診断を受けて思春期の時期を把握することが、伸長のポイントだということです。
また、低身長だった子供が急激に他の子供を追い越して伸びることがあるそうですが、そんな場合は注意が必要なときがあります。実はこれは危険なサインで男の子で3〜4年生、女の子で1〜2年生にどんどん背が伸び始めると、逆に思春期を早発してしまい、ばったりと背の伸びが止まり、結果的に低くなることがあります。
このような場合も専門医に相談してなんらかの対策が必要になる場合があります。